どのようにして上流から下流まで一貫して対応できるようになったか

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H.Mです。
前回の記事に続き、「どのようなプロセスを経て設計~開発・保守を一貫して対応できるようになったか」を
自身の経験を踏まえ、説明させていただきます。

新卒でSIerに入社

よくある新人研修~OJTという流れで1年を過ごす……はずでした。
同期が2か月ごとに様々な部署を回りそれぞれの業務を経験する中、私は同時話題になっていたPepper(ペッパーくん)の開発プロジェクトに関わることに。
当時3年目の先輩と2人でグループ会社の担当者と打ち合わせをするなど、OJT中とは思えないような経験をしました。

Pepperの相手ばかりしていた私ですが、OJTを経て最初に本配属されたのはレジャー施設を運営している会社の開発
「複数のサブシステムを含んだ基幹システム(9割自社製)」というなかなかの規模のシステム群でしたが、配属後すぐに保守の窓口担当になりました。
(今思えば、窓口担当になったのは少しでも早く業務を理解するための上司の配慮だったのだと思います。)
それからしばらくは保守をしながらシステム・業務の理解を深めたり、たまに小規模な開発を進めたりしていました。
システムそのものより業務上必要な知識の習得の方が大変だった記憶があります。

そして大炎上案件へ…

上記PJに配属された年の冬、とある案件に追加投入されました(保守は続行でした。なぜ?)。
さらに遅延挽回のためのコーディング要員だったはずが、いつの間にか設計もやることに(本当になんで?)。
色々ひどかったですが、ある意味一番勉強になった時期ではありました(もちろん反面教師として)。

1年半ほど二足のわらじを履いていましたが、担当システムのフルリプレースを機に無事炎上案件から脱出。
この案件では今までやっていた設計・開発に加え、要件定義から参加したり、外部の協力会社やベンダーの管理等の上位の工程も並行して行っていました。
PLとして管理するSEやPGに自分の名前があるという、案件の規模からすると考えられない状態でしたが、
配属されてから蓄えた業務知識や反面教師をうまく生かすことができ大きな問題もなく完遂することができました(もちろん大量の時間外労働という犠牲は払いましたが…)。

その後について

その後SIerから事業会社の社内SE職に転職しましたが、先ほど説明したPJのリプレース対応で
一通りの工程を経験したこともあり、あまり困るようなことはありませんでした。

ざっくり振り返ってみましたが、私がやってきたことは短期間に凝縮されている(入社から4年ちょっと)とはいえ
下位工程から上位工程に進んでいく、一般的な流れのように思います。
ただそれだとこの記事を書く意味がなくなってしまうので、やってよかったと思うことを2点あげてみます。

①周りを観察する
今与えられた業務に集中することはもちろん大切ですが、少し余裕を持って周りを観察することをおすすめします。
 「こうすればうまく進むのか」「これはよくなかったから自分の時は注意しよう」等、なんとなく考えるだけでも実際に自分が直面した時にかなりの差が生まれると思います。
 書籍や講座でもそういったケースの紹介はよくありますが、人からただ話を聞かされた場合と自分で体験して考えた場合、どちらが効率よく吸収できるかは言うまでもないと思います。

②最低限の業務知識を事前に持つ
これは若干趣旨から外れますが、かなり役に立つ場面が多いので紹介します。
 当たり前ですが、顧客との打ち合わせの際に顧客が何を言っているか理解できなければ正しい提案・設計ができるわけありません。
 (「発売精算は○○、着札精算は××」のような要望が出た場合、発売精算と着札精算の意味、その違いについて理解していなければ設計できませんよね?)
 もちろん都度顧客に確認すればいいことではあるのですが、毎回確認していては打ち合わせが長くなりますし、
 一般的な用語でも業界特有の意味を持つ場合などは確認すらできずすれ違ったまま工程が進むことだってあります。
 そういったことを少しでも減らすために業務知識は持っておくに越したことはないと思います。
 ※初回の打ち合わせで勉強してきたことをうまくアピールできれば、顧客の心象もよくなりスムーズに進めやすくなるかも?

まとめ

私自身経歴としてはまだ10年も経っていない勉強中の身ですが、誰かの参考になればと思います。
長々と書いただけの駄文をお読みくださりありがとうございました!