エンジニアに論理的思考力が必要な理由は?思考力の高め方・獲得に役立つ方法も解説

エンジニアは顧客の要望や要求を的確に把握し、その情報に基づいてシステムを作るのが仕事です。顧客の要望に的確に応えるためには、課題解決能力が求められます。
課題を解決するためには、物事を論理的に考える論理的思考力が必要です。
本記事では、エンジニアに論理的思考力が求められる理由・メリット・能力の高め方について解説していきます。
論理的思考力を高めることは、エンジニアの仕事以外でもたくさんのメリットをもたらします。論理的思考力を高めていきましょう。
目次
エンジニアに論理的思考力が必要な理由

なぜ、エンジニアに論理的思考力が必要なのでしょうか。
エンジニアは顧客が抱えている課題を解決するためにシステムを作りますが、その際に論理的思考力が必要になります。システムを作る以外でも、論理的思考力は重要です。
具体的にどのような場面で論理的思考力が必要なのか、解説していきます。
適切なスケジュール作成に必須
エンジニアにとって、スケジュール管理は特に大切です。すべての顧客が同じスケジュールで動くとは限らないため、優先順位をつける必要があります。
例えば、顧客からクレームが数多く入ってきている場合は早急な対処が必要です。放っておけば売り上げに影響する可能性もあるため、解決策を練らなければいけません。
自社のシステムでエラーが発生して業務上トラブルが出ている場合、顧客に影響していなければ優先度は下がります。
このように顧客によってはタイムリーに対応しなければいけない場合もあり、必ずしも同じ日程で動くとは限らないでしょう。
それぞれの顧客の要望や要求に応えるためには、どの程度の時間が必要なのかを臨機応変に考えなければいけません。そのためには、論理的思考力が必要になります。
このようにエンジニアはスケジュールを組むだけではなく、それぞれの顧客の課題解決に向けてアクションを起こさなければいけません。臨機応変なスケジュール管理が必要になるため、論理的思考力は重要視されています。
問題解決能力や判断力向上に必要

論理的思考力は、課題となっている物事の原因や解決策の明確化に必要です。
顧客は、課題がどこにあるのか理解していないことも少なくありません。エンジニアは、そんな顧客の抱えている課題を明確にする能力が必要です。
どこに問題があり何を改善する必要があるのかをはっきりさせることで、具体的な対応策が明確になります。そのためには、顧客からの聞き取りで得た情報をもとに分析する能力が必要です。
このように顧客が抱えている課題を正確に把握し、判断力を高めるためには論理的思考力が欠かせません。
システム仕様の策定や設計に役立つ
エンジニアは、顧客の要望を聞き取りシステムを考えます。コストを下げたい、作業効率を上げたいなど要望はさまざまです。
エンジニアの使命は顧客の要望に応えることですが、要望をすべて聞き入れてしまうと費用が膨大になってしまいます。
そのためシステムを設計する際は、どこまでの要望が実現可能なのかを明確にすることが大切です。情報を整理して新しい仕組みを作るためには、論理的思考力が必要になります。
再発防止策の作成に一役買う
システムに障害が発生した場合、業務やサービスに支障をきたすため早急に改善しなければいけません。
システム障害を改善するためには、どこに問題があるのかを論理的に分析する必要があります。この際に論理的思考力があると、スムーズに分析を行うことができるのです。
システムエラーの改善は、簡単には修正できません。複雑な要素が絡んでおり、1つの箇所を修正すると別のエラーがでてしまう場合もあるからです。エンジニアは複雑に絡んでいる情報を丁寧に整理しながら、課題解決に向けて修正していかなければいけません。
このように再度同じエラーが出ないように既存の仕組みを改善するためには、論理的思考力が欠かせないです。
論理的思考力を身に付けるメリット

論理的思考力を身につけると、どのようなメリットがあるのでしょうか。主なメリットは、次のとおりです。
- 説得力のある話し方になる
- コミュニケーション能力の向上
- 客観視ができ理解しやすくなる
具体的に紹介します。
説得力のある話し方になる
論理的思考力を身に着けると、筋道が通った説得力のある話ができるようになります。相手と交渉をするときは、自分の意見ばかりを主張しても説得することはできません。
相手にも考えや都合があるため、一方的に意見をいったところで納得してくれないからです。そのため、相手を説得するためには論理的に物事を説明する力が必要になります。
論理的思考力を身に付ければ、物事を順序よく整理して相手にもわかりやすく説明することが可能です。筋が通った説得力のある話をすることができるため、相手にわかりやすく説明することができます。
このように論理的思考力を身に付けることによって、説得力のある話ができるため交渉などの際に有利に進めることが可能です。
コミュニケーション能力の向上

論理的思考力を向上させることは、コミュニケーション能力を高めることにつながります。会話をする際に大切なことは、相手の意見を聞きながら自分の意見も伝えることです。
会話は、聞く・情報整理・話すという3つのアクションで成り立ちます。コミュニケーション能力が高い方の共通点は、情報の整理が上手です。
情報を整理するためには、論理的思考力が欠かせません。話の要点を整理して相手に伝えることで、内容がクリアになります。
話がおもしろい・わかりやすい・悩みをしっかり聞いてくれるなど、会話1つで自分の評価を高めることも可能です。論理的思考力があれば、会話の内容も深められるでしょう。このように論理的思考力を身に付けることで、コミュニケーション能力を高めることができます。
もし、論理的思考力を鍛えながらコミュニケーション能力も伸ばしたいと考えている方は、業務を通じて成長できる環境を選ぶのがおすすめです。
テクニケーションでは、チームでの案件に参画する機会が多いため、論理的思考力を活かしながらメンバー間でコミュニケーションスキルを向上させることができます。
また、成長意欲に応じたキャリア設計や、得意分野を活かせる案件選択も可能です。
まずはカジュアル面談で、理想のキャリアについて気軽にご相談ください。
客観視ができ理解しやすくなる
物事を考える際は、どの視点で考えるかが大切になります。自分にとって当たり前だと思っていたことが、相手からすれば常識外れの場合もあるからです。
特にエンジニアは、顧客視点で物事を考えて対応しなければいけません。自分視点で考えると、顧客の要望からかけ離れてしまう場合もあります。
しかし顧客の要望をすべて聞き入れてしまうと、予算オーバーしてしまう可能性も高くなります。そのため、客観的な視点で物事を考えることが重要です。
論理的思考力を身に着けることは、客観的な視点で物事を見ることにつながります。その結果情報が整理されて本質が見え、理解がしやすくなります。
論理的思考力の高め方

論理的思考力を高めるためには、どのような方法があるのでしょうか。高める方法として、次が挙げられます。
- なぜを繰り返し考える
- 文章などで表現力を高める
- 結論から話すようにする
今回は、3つの方法を紹介していきます。
なぜを繰り返して考える
論理的に物事を考えるということは、情報を深掘りして具体的に考えるということです。エンジニアの場合、顧客の課題を解決することが仕事になります。
根本的な課題をはっきりさせるためには、なぜを繰り返して考えると根本原因が明確になりやすいです。
自動車メーカーとして有名なトヨタも、問題が発生するととことん考える手法を取り入れています。具体的には、なぜを5回繰り返します。何か問題が発生したときに疑問形で考えを深掘りしていくと、根本的な課題をより具体的にすることが可能です。
なぜを繰り返して考えることは物事を掘り下げて考えることにつながるため、論理的思考力を高めることができます。
文章などで表現力を高める

文章で表現力を磨くことも論理的思考力を高めることにつながります。文章を書くときは頭のなかで考えながら書くため、情報を整理して話す癖がつきます。
会話とは違い文章を書く際は、じっくりと熟考しながら書くことがほとんどです。考えてから書くプロセスのなかで、情報を整理する力が身に付きます。文章を書くことで論理的思考力を高めるためには、2つのポイントを押さえるとより効果的です。
1つ目のポイントは、伝えたいことは1つに絞りましょう。伝えたいことを絞ることで、自然と結論を自分のなかで整理できるようになります。
2つ目のポイントは、文章に一貫性を持たせることです。伝わりにくい文章には、一貫性がありません。最初に伝えたことが、後半になると少し意味が変わっていたりします。
このように2つのポイントを意識しながら書くことで、論理的思考力を高めることができます。
結論から話すようにする
結論から話すことを意識するだけでも、論理的思考力を高めることができます。結論から話すようにすると情報を端的にまとめようとするため、自然と論理的に考えるようになります。
論理的な思考法でよく挙げられるのが、PREP法という手法です。結論・理由・具体例・結論の順で物事を考えることで、論理的に考えることができます。
このように普段から結論は何なのか考えながら話すことで、物事を筋道立てて考えるようになるため論理的思考力を高められるでしょう。
新聞やニュースをみる
新聞やニュースは、正しい情報を伝えることが目的です。そのため、文章表現や映像を使って論理的に構成が作られています。
新聞やニュースなどを見ることで、論理的に物事を考える習慣を身に付けられるでしょう。新聞は情報源が文字なので、文章を読んで情報を整理する能力が必要になります。文章を読んで情報を整理する過程が、論理的思考力を高めることにつながります。
テレビの場合は情報源が音声なので、いつでも触れやすいという特徴があります。こちらも耳で情報を取得することで、論理的思考力を磨くことが可能です。
論理的思考力の獲得に役立つ方法

論理的思考力の獲得に役立つ方法には、どのようなものがあるのでしょうか。論理的思考力の獲得に役立つ方法として、次が挙げられます。
- ピラミッドストラクチャー
- ロジックツリー
- ロジックを使ったゲームを利用
具体的な方法を解説します。
ピラミッドストラクチャー
ピラミッドストラクチャーとは、論理的な思考を深めるための考え方です。1つの結論に対して複数の根拠と具体例を図解や例を用いて説明します。
ここでいう結論とは仮説のことで、最初に仮説を立てることで情報が整理しやすくなるのです。このように1つの結論に対して複数の根拠と具体例を考えることで、論理的に思考が深まります。
思考が整理されるので、物事が複雑に見えるときなどにおすすめです。
ロジックツリー

ロジックツリーとは、1つの問題について思考を深めるための考え方です。枝分かれ状に考えを書き留めるため、木の枝に似ているということからロジックツリーといわれています。
1つの課題を軸にして、解決のためのアクションをできる限り書いていきます。ロジックツリーを利用する方法は、問題解決だけではありません。
計画を成功させるためにも利用することができます。その場合は、計画達成のためのアクションを書き留めていきます。
ロジックツリーは、仕事以外でもさまざまな場面で利用することができるので大変便利な考え方です。
ロジックを使ったゲームを利用
ロジックを使ったゲームをやってみることも、論理的思考力を高めることができます。代表的なものは脳トレです。
現代ではナンプレやパズルや迷路からの脱出などロジックを使うゲームが数多くあります。スマートフォンでもできるため、誰でも手軽に利用できるのが特徴です。
論理的思考力の能力は業務内で鍛えられる

論理的思考力は、実際の業務内でも鍛えることができます。業務中は課題の提示・解決案の策定・スケジュール調整など、筋道を立てて物事を考える場面がほとんどです。
業務は自分以外にも多くの方が関わっているため、情報を整理しながら動く必要があります。また日々の業務では、さまざまなトラブルが生じます。
顧客に迷惑がかかるため、発生したトラブルは改善していかなければいけません。どうしたら課題を解決することができるのか、日々の業務を通じて考える思考のプロセスが論理的思考力の向上につながります。
もし、論理的思考力をさらに鍛えながらスキルアップを目指したい方は、エンジニアが成長しやすい環境を提供するSES企業を活用するのも一つの方法です。
テクニケーションでは、実務を通じて経験豊富なメンバーと協力しながら論理的思考力を磨くことができ、着実なスキルアップが可能です。
また、エンジニア自身で選択できる案件選択制を採用しています。論理的思考力を鍛えながら、得意な分野や目指したい分野の案件を選択することができます。
まずはカジュアル面談で、あなたのキャリアや成長についてお気軽にご相談ください。
論理的思考力が低いと生じる問題

論理的思考力が低いと、日々の業務でさまざまな問題が生じます。複雑な情報を的確に整理できないため、ミスが起こりやすくなるからです。
ミスは、正しい情報の伝達不足やコミュニケーション不足が原因で起こります。複雑な情報でも整理して伝えることができれば、チームメンバーとのコミュニケーションを的確に行うことができ、ミスを減らすことができるでしょう。
論理的思考力は複雑に見える物事を明確にし、業務上のミスを減らすことに貢献します。
論理的思考力を高められるSES企業で能力を向上させよう

論理的思考力を高めるためには、多くの人と関わりながら行うことが大切です。そのため、チーム制を取り入れているSES企業のエンジニアとして働くことをおすすめします。
さまざまなSES企業がありますが、そのなかでもテクニケーションはエンジニアの全力でサポートする環境が整っているエンジニアへの還元率(報酬)が高い高還元SES企業です。
テクニケーションでは、経験豊富なメンバーとともに業務に取り組む環境を提供しています。チームで業務を行う案件もあるため、業務を通じてメンバー同士で論理的思考力を磨き、スキルアップを実現できます。
チーム内には経験豊富なメンバーもいるため、疑問点や相談なども一緒に解決が可能です。
「もっと効率的に仕事を進めたい」「スキルを活かしながらキャリアアップしたい」という方は、ぜひカジュアル面談にご参加ください。