DISC診断から考える人との付き合い方
目次
はじめに
企業で働く上で人間関係というものは、とても大切でできれば良好な関係を築きたいと誰しもが思うと思います。懐に入るのが上手い人もいれば、私のように人見知りをするタイプで、良好な関係を築くには時間を要してしまう人もいると思います。
そこで、以前勤めていた企業で『DiSC診断』をしたことを思い出しました。この『DiSC診断』は、人のコミュニケーションタイプを診断することができるもので、OJTを担当した際には先輩・後輩お互いのタイプを知ってから一緒に働くという取り組みがありました。
コミュニケーションのタイプを知ることで人との付き合い方のヒントを得られるのではないかと思い、ご紹介させていただきます。
『DiSC理論』とは
『DiSC理論』とはコミュニケーション理論で、1920年代にアメリカのウィリアム・M・マーストン博士が提唱しました。人の性格・特性・行動パターンを4つのタイプに分類し、各タイプ別に適切なコミュニケーション方法を導き出していきます。では、『DiSC理論』が提唱する4つのタイプについてご紹介していきます。
(1)Dominant(主導型)
- 責任感と自信があり、チャレンジ精神を持つタイプ
- 一生懸命に物事に取り組み、迅速な結果を求める傾向にある
(2)influence(感化型)
- 社交性で楽観的なところが特徴で、ムードメーカ―の役割を果たすタイプ
- 発想が豊かであり、対人関係にも優れた能力を発揮する
(3)Steadiness(安定型)
- 人への配慮ができ、協調性のあるタイプ
- 一つの事柄を地道に遂行できる能力に長けており、仕事ぶりに安定感がある
(4)Conscientiousness(慎重型)
- 論理的に考えることを得意としており、計画的に仕事を遂行する力を持つタイプ
- 間違いの無いように確認する慎重さを持ち合わせている
4つのタイプに対する適切な接し方
ここからは4つのタイプそれぞれでどのように接することが適切なのかご紹介していきます。
(1)Dominant(主導型)
望まれるコミュニケーションの方法:
主導型は、常に迅速に結果を得たいタイプであり、せっかちで目的重視、物事を効率的に進めたがります。相手が主導型であるのならば、結論や具体策、アクションプラン等を早めに伝えるのが良いようです。
嫌われるコミュニケーションの方法は?
主導型は結果を早く得たい傾向にあるため、結論を先延ばしにするのは良くないコミュニケーション方法と言えるでしょう。もっとも伝えたい核心部分について先に伝えることで相手の興味を引き出せるようです。そのため、テキストでメッセージを伝える際も長々とした文章で送るのではなく、結論のみを抽出した箇条書きで伝えるほうが望ましいようです。
(2)influence(感化型)
望まれるコミュニケーションの方法は?
主導型と比べると争いを避け、楽しく明るい雰囲気を好むため、雰囲気を和ませる雑談やアイスブレイクが効果的なコミュニケーション方法と言えるようです。
嫌われるコミュニケーションの方法は?
商品の特徴や機能、事務的で詳細な話には興味を持たない傾向にあります。そのため、その業務を行うことでどのような体験や結果を得ることができるのかという視点から話すことが一つのコツのようです。
(3)Steadiness(安定型)
望まれるコミュニケーションの方法は?
安定型がとても大切にしていることは安定感です。そのため、本人が感じている不安や悩みを解決してあげることが重要で、相手の話に寄り添いながら、具体的な策や今後の計画等を提示することが大切です。
嫌われるコミュニケーションの方法は?
抽象的・感覚的で具体的な根拠が見えない会話は安定型の人にとっては不安材料となるため、好ましくないコミュニケーションのようです。そのため、データベースや根拠に基づいた会話をするように意識しましょう。
(4)Conscientiousness(慎重型)
望まれるコミュニケーションの方法は?
何事においても準備を十分に行う慎重型は、用意された資料等に記載されている情報にしっかりと目を通します。そのため、事前準備を行いデータや数値などを見せられるような形で話すことが好ましいようです。
嫌われるコミュニケーションの方法は?
事実をもとに会話をしたいタイプのため、感情に訴えかけるような伝え方では慎重型には響きません。慎重型が見るのはあくまで内容のため、準備不足であったり質問に答えられなかったりすると信用されなくなってしまいます。
以下の表は、4つのタイプの関係性を表したものです。自分のタイプが『S型』と『C型』が強い傾向であるのであれば、『S型』や『C型』の人と相性が良いです。逆に『D型』や『i型』の人と関わるときには相手の望ましいコミュニケーション方法を考えながら会話することで、より良い関係を築くきっかけになると考えられます。
参考資料のURL:https://blog.leapt.co.jp/what-is-disc-theory
まとめ
まずは、自分がどのタイプが強いのか知ることが大切です。日本人には、『D型』が1割、『i型』が2割、『S型』が4割、『C型』が3割と『S型』と『C型』の人が多い傾向にあるようです。私の場合は典型的な日本人気質でDiSC診断の結果は、『S型』と『C型』のタイプが強い傾向にありました。そのため、『D型』の主導型や『i型』の感化型の人と話すときには、完結でわかりやすい会話や雑談を交えたユニークな会話をするように心掛ける必要があります。
ビジネスパーソンとして様々な人と協力して仕事をするためには、自分と相手を理解することが重要です。『DiSC診断』は、ネットでいろんなサイトが実施していますので、興味がある方はぜひ診断してみてください。少しでもコミュニケーションの幅が広がりましたら幸いです。